/ 制作ノート
ひとくちをつくる02 / 06
写真だけでも、ひとことだけでも。
店名も、感想も、あとからでいい。記録の入口に何を求めるかを考えた。
振り返る時期:2026年9月の記録画面づくり
ひとくちでは、写真だけでも、ひとことだけでも記録を残せます。店名、場所、料理名はすべて任意です。情報が一切ない記録は保存できませんが、何か一つ残したいものがあれば、そこから始められる形にしました。
入力欄を用意することと、その欄を埋めてもらうことは、別の判断です。料理名や店名があると、あとで見返したときに探しやすい。一方で、それらを全部そろえないと保存できない画面にすれば、記録する前にやることが増えてしまいます。何を残せるかと同じくらい、何を今すぐ求めるかも考える必要がありました。
まず残して、あとから整える。
開発中に加えたのは、写真だけの保存、文章だけの保存、それから保存後の編集です。たとえば写真を先に置いて、店名や感想はあとで足す。文章で残した記録に、あとから写真を加える。そのために、保存を記録の終わりにしない形にしています。
この選択は、画面を簡単に見せることだけでは済みません。料理名がない記録をどう表示するか。写真がないときに何を見せるか。追加した情報が、保存済みの一覧やプロフィールにもきちんと反映されるか。入力を任意にした分、その先の表示や編集にも目を向けることになりました。
一度で書き終えなくてもいい
- 01
ひとまず残す
写真、またはひとことから。
- 02
あとで足す
店名・料理名・感想を編集。
- 03
見返す
自分の記録として積み重ねる。
編集しても、つながりを保つ。
AIと進めた確認では、単に文章が書き換わるかだけでなく、編集したあとも保存状態や推しの設定、紹介元の情報が保たれるかを確かめています。ある記録に写真を足しただけで、それまでのつながりが消えてしまうのは避けたい。画面上の小さな編集にも、引き継ぐものがいくつもあります。
自分だけの「誰から聞いたか」というメモも、その一つです。料理についての感想を直すことと、紹介してくれた人の情報を扱うことを混ぜないようにしています。共有するものと手元に置くものを分けながら、一つの記録として使えるようにする。この整理は、後に共有の範囲を見直すときにも関わってきます。
何も書かれていない場所も、想定する。
制作の途中では、情報のそろったサンプルを使うと画面を見やすく整えられます。料理名があり、店名があり、写真も感想もある。でも、写真だけで残せるようにするなら、そうでない記録でも使える必要があります。実際に写真だけで保存し、一覧や詳細でどう見えるかまで確認しました。
この過程で見えてくるのは、入力項目を減らすと考えることまで減るわけではない、ということです。空欄がある状態を受け止めるには、その状態での表示や操作を用意しなければいけません。「任意」の二文字の裏にも、いくつかの分岐があります。
いま振り返ると、記録の手軽さは、最初の画面だけで決まるものではありません。あとで足せること、書き直しても元の記録との関係が保たれること、その途中の状態でも見返せること。入口から後の編集までを、つながった使い方として考える必要がありました。
これから使い続ける中で、まだ手間に感じるところも出てくると思います。そのときも、欄を増やす前に、今この場で本当に必要な情報なのかを確かめたい。写真一枚や短い言葉から始められる余地は、残しておきたいところです。
Takuto / Slothful Studio
開発記録とAIとの相談履歴をもとに、制作の過程を振り返っています。